代表者挨拶2022

小脳と小脳障害・疾患に関心のある全ての皆さまへ

運動失調症の克服を目指して

このたび本学会の初代理事長である水澤英洋先生の定年退任に伴い、水澤理事長はじめ学会理事の皆様の御推挙により後任として理事長を努めることになりました。改めて、皆様に挨拶させて頂きます。ご存知とは思いますが本学会は、指定難病である脊髄小脳変性症を対象とした厚生労働省研究班の研究報 告会最終日に、“小脳研究会”の名称のもとに研究班との共催という形で開催されてきました。

第一回は2012年1月13日、都市センターホテルで開催されました。以後、回を重ねて2022年1月には“日本小脳学会”として名称を新たして学術集会が開催されました。脊髄小脳変性症は慢性進行性に経過する代表的な運動失調症の総称です。指定難病(以前の特定疾患に相当)として取り上げられている代表的な神経疾患です。研究の伸展に伴い原因の特定されたものが増えているとはいえ、根治的治療法は未だ確立されていません。

我が国は小脳に関する基礎研究や臨床研究においては世界に誇る成果を挙げてきました。しかし、小脳研究に携わる基礎研究者や専門医は決して多くはありません。そこで、基礎研究者と臨床医、さらには理学療法などに携わる多くの医療関係者も交えて、最新の情報の交流の場を設けて、小脳研究を加速させることを目的に、初代理事長を中心に研究会が立ち上げられました。回を重ねる毎に新たな知見が紹介され、参加者も増えてきました。

この学会が最新の知見と課題を共有しながら日本の小脳研究をリードする学術集会として機能することが学会の目的です。皆様のご支援を頂けましたら幸いです。

2022年4月吉日

佐々木 秀直
北海道大学名誉教授
函館中央病病院名誉臨床顧問

歴代代表者

水澤 英洋 (2011.1 ー 2022.3)

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 理事長特任補佐、名誉理事長

略歴:1976年東大医学部卒。1996年東京医歯大神経内科教授、2008年脳統合機能研究センター長、病院副院長、2011年医学科長、2014年4月国立精神・神経医療研究センター理事・病院長、2016年4月同センター理事長、2021年4月同センター理事長特任補佐・名誉理事長。2010-14年日本神経学会代表理事、2017年第23回世界神経学会議会長。この間、文科省・脳科学戦略推進プログラム_生涯健康脳、厚労省・プリオン病、運動失調症、難病ゲノム医療推進、AMED・未診断疾患イニシャチブなどの代表を歴任。

挨拶文【PDF】

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